キャリアコンサルティング技能士 1級合格体験記

2017年3月20日

平成28年度第6回合格者

◆事前準備

【学科試験】

1級第3回の過去問題が公開された時から、問題を解き、解説を自ら作成する勉強を進めていた。また、厚生労働省、JILPTのメールマガジンを購読し、常に最新の情勢には触れるようにしていた。統計情報や法・制度改正はpdfにして保存しておき、概略をまとめた資料を試験直前に見直した。2016年に2級を受験する方向けに対策講座を行ったことも、知識の整理に繋がったと感じる。

【論述試験】

学科試験の本番終了後から開始。第3回〜第5回までの事例を第5回の設問形式で解答。必須問題、選択問題ともに60分で時間を区切って行った。選択問題は、現在関わっている教育機関分野に絞っていた。ただ、第3者に添削を行ってもらっていなかったため、準備としては不十分であったと感じる。

【面接試験】

2016年の7月にソーシャルワーカーのSV講座を受講し、SVの概念を座学で勉強。9月に悠久の風主催の対策講座を受講。SVの構造を学び、試験のロールプレイを初めて体験。自身の相談の傾向や陥りやすい状況を客観的に整理。その後、現場の相談で課題を意識し業務を繰り返した。11月と1月に1級所持者の方に講師を依頼して対策講座を開催。フィードバックをいただき課題を明確にして、試験当日まで、その課題を相談以外の日常会話の中でも意識して修正するよう心がけた。

◆試験当日

【学科試験】

当日は考えすぎて自分の知識を疑わないよう、深く考えずに解答。見直しは塗り間違いがないかどうかにとどめ試験を終えた。それでも、考えすぎたことによるミス解答があった。

【論述試験】

60分ずつ時間を使う計画であったが、必須問題を終えた時点で70分以上経過しており、選択問題がおろそかになってしまった。解答を箇条書きで書き出し、文章にまとめるやり方が、時間がかかってしまった原因と振り返る。

【面接試験】

事例相談者が積極的に語るタイプではなかったこともあり、関係構築を強く意識して臨んだが、冒頭から相手の抵抗が強く苦戦。課題を言語化して共有化できたのが20分過ぎであったため、焦りが出てしまった。目標設定の合意を取っていないまま、具体的な方策の提案を行なったため、ここでも抵抗が強く出ていた。(途中から声のトーンが低く、表情も暗く落ち込んだ様子であった)。修正を試みたが時間がなかったため、環境への働きかけにテーマを移し途中終了。口頭試問では、自分が感じた事例相談者の様子や自身の言動を根拠に、やろうと試みて出来なかったこと、やろうともせずに終わってしまったことなどを振り返った。かなり端的に解答したため、口頭試問の時間は5分もかからずに終了。終わった後は、全く手応えがなかったが、合格の通知と点数から再度振り返ると、自己防衛の言い訳をせず、素直に客観的に解答した振り返りが合格につながったと感じる。

◆1級を目指す方に向けて

学科試験は、インプットではなくアウトプットの学習が理解につながると思う。実技試験について、ロールプレイは大切だが、あくまでも試験の感覚を知ることや、自身の課題を把握するために行い、課題の修正は、ロールプレイではなく実相談や日常で行わないと、結局はスキルアップには繋がらないように感じる。自分の見たくない部分、認めたくない部分をどれだけ客観的に受け止めて修正しようとするかがキーのなるのではないかと感じる。